まずはデータ収集、入力
前回はベクトルを使用したので、今回はベクトルに気温のデータを入れて平均気温を求めてみます。
前回の記事はこちらです。
当たり前ですが、平均気温を求めるには過去の気温データが必要です。ネットで過去の気温データを簡単に調べる事が出来ます。今回はYahoo!天気さんのサイトを使用しました。
Yahoo!天気さんのサイトのサイドバーの過去の天気をクリックして、東京、2018/2月のデータを使用します。各日付の天気と最高気温、最低気温が表示されると思います。Rを起動してこのデータをベクトルに登録していきます。前回まで変数名はaなどを使っていましたが、今回は分かりやすいようにtokyomaxという変数名に最高気温、tokyominという変数名に最低気温を入れて変数を作ります。本来プログラムを書くときはこのように変数名は分かりやすいものを使います。
tokyomax<-c(6,3,8,10,8,8,9,9,10,11,15,10,10,11,15,10,12,10,11,12,9,6,8,14,9,11,13,15)
tokyomin<-c(1,1,2,2,1,-2,-2,-1,-1,0,5,-1,-1,0,6,3,4,-2,2,3,4,2,2,1,3,4,4,3)
これで最高気温と最低気温のデータが入ったベクトルが出来ました。ここまで出来ると、Rで平均を求めるのはとても簡単です。実際にやってみましょう。
mean(tokyomax)
と入力してエンターを押すと
10.10714
と表示されると思います。これが最高気温の平均です。
R言語には平均を求める命令が用意されています。mean()が平均を求める命令です。()の中のデータの平均を求める事が出来ます。
続けて最低気温の平均を求めてみます。
mean(tokyomin)
と入力してエンターを押すと
1.535714
と表示されて、これが最低気温の平均です。
ところで平均気温はどうやって求めるの?
平均気温にも求め方がいろいろあります。一時間ごとに気温を測り24個の気温から平均を求めたり、3時間ごとに気温を測り平均を求めたり、最高気温と最低気温の平均を求めたりします。どれを使ってもそれほど差が出ないそうなので、今回のデータで求められる最高気温と最低気温の平均からひと月の平均を求めたいと思います。
各日付の平均気温
まず各日付の平均気温を求めたいと思います。
(tokyomax+tokyomin)/2
これで各日付の平均を求める事が出来ます。
(tokyomax+tokyomin)/2について少し説明します。まず()の中の説明です。
tokyomaxとtokyominの中には同じ個数のデータが入っています。2つのベクトルが同じ個数(もしくは倍数)になっている場合は2つを足す事が出来ます。2つとも28日分なので28個のデータが入ったベクトルです。
ベクトルを足すとはどういうことなのか?どういう計算をしているのかというと
tokyomaxの1つ目のデータとtokyominの1つ目のデータを足す、
tokyomaxの2つ目のデータとtokyominの2つ目のデータを足す、
tokyomaxの3つ目のデータとtokyominの3つ目のデータを足す・・・・・・・・
と最後のデータまで28回繰り返し28個データを作ります。これはつまり各日付の最高気温と最低気温の合計です。ここまでが()の中です。
()の外は/2だけなので簡単です。上で作った28個のデータ、それぞれを2で割っているだけです。つまり各日付の最高気温と最低気温を2で割っているのです。これで各日付の平均気温を求める事が出来ます。せっかくなのでこのデータも変数に入れてみます。使う式は上の式です。ただ変数にしまうだけです。tokyoheikinという変数に入れてみます。
tokyoheikin<-(tokyomax+tokyomin)/2
あとは月平均を求める
ここまで各日付の平均気温が28日分入ったベクトルが出来ました。ここまで来ると2月の平均気温を求めるのも簡単です。
mean(tokyoheikin)
と入力してエンターを押すと
5.821429
と表示されると思います。これが2018/2月の東京の平均気温です。もちろん今回使用したデータで、一つのやり方から求めた平均気温であり、正式に求められた気象庁の平均気温とは誤差があると思います。
次回は
次回は他の地域の気温と比べてみようと思います。