単焦点レンズとキットレンズを比べてみました

レンズ沼

この記事のレンズの比較は私にとって必要な簡単な比較です。他のサイトのような正確な比較ではありません。

一眼レフカメラが趣味な人たちの中では「レンズ沼」という有名な言葉があります。簡単に言えばレンズが欲しくて、欲しくてたまらなくなり、買ったらまた次が欲しくなりキリがなくなることです。

カメラ本体も欲しくなるのですが、カメラ沼というのは聞いたことがないです(笑)理由は詳しく知りませんが、一つはカメラが趣味の人たちの中では「カメラ本体よりレンズが重要」という意見が多いこと、もう一つはそもそも一眼レフカメラはレンズを付け替えて使うものだからだと思います。

ゲーム機本体とソフトの関係に似ているかもしれないです。ゲーム機本体も新しいものが出れば欲しくなるのですが、ソフトの方がたくさん買うことになると思います。それに新しいゲーム機本体を買ったら、前のゲーム機を使うことは減ると思います。カメラ本体も似たような感じです。(もちろんある程度、ベテランの方になれば何台も所有して、何台も使いますが)買い増しではなく、買い替えのイメージが強く、次々欲しくなる「沼」のイメージとは少し違います。

一眼レフにハマると他の人の写真にも興味が出てきます。カメラ関係の雑誌やネットで写真を見ることも多くなると思います。最近はインスタグラムで他の人の写真を見る人も非常に多いと思います。

カメラが趣味ではない人は写真のみを見て「すごいなぁ、綺麗だなぁ」で終わると思います。ところがカメラが趣味だと「すごいなぁ、綺麗だなぁ、自分もこんな写真撮ってみたいなぁ」となります。ありがたいことにカメラ雑誌などは掲載されている写真がどのカメラ、レンズで撮られた写真なのかという情報が書かれていることが多いです。インスタグラムでも使用機材が丁寧に記されていることもよく見かけます。

「自分もこんな写真撮ってみたいなぁ」と思い、そこにこの写真を撮ったレンズが書かれているのです。欲しくなるのが当たり前です(笑)

さらにレンズの価格は結構幅広くなっています。安いもので1万円前後で、高いものだと100万円以上します。ただし100万円以上するものは風景写真ではあまり見かけません。趣味で風景写真を撮る高額なレンズとなると20~30万円くらいだと思います。野鳥撮影に行くと皆さんもっと高額のレンズなので驚きます(笑)

私が一番よく使用しているレンズが中古で2~3万円で買ったレンズです。約10倍の価格差があります。10倍の価格差があるので簡単には手が出せないです。ところが手が出せない反面、その価格差に綺麗な写真を撮る秘密があるのではないのかと考えてしまうわけです(笑)

私はこんな感じで「レンズ沼」というものに足を踏み入れました(笑)

大三元

上でも少し書きましたが、趣味で風景写真を撮る最高峰のレンズは20~30万円くらいです。どこのメーカーも最高峰のレンズは高倍率なズームにはなっていません。高倍率になると描写力、明るさ(F値)は落ちてしまいます。だから風景写真を撮る人からすると、広角ズーム、標準ズーム、望遠ズームと3本を最高峰のレンズでそろえるのが憧れです(笑)この各マウントの最高峰の広角ズーム、標準ズーム、望遠ズームを大三元と呼ばれています。

各メーカー(各マウント)で、もちろん細かい仕様は違うと思いますが、特徴としてはF値が2.8固定になっています。1本20~30万円くらいなので3本揃えると80万円くらいになります(笑)80万円だと私の乗っている中古の軽自動車2台買えます(笑)

カメラが趣味や仕事ではない人からすると、とても欲しいとは思えない価格だと思います(笑)ところがカメラが趣味でレンズ沼に足を踏み入れると、不思議とこのレンズが欲しくなってきます(笑)

単焦点レンズは大三元を上回る!?

一眼レフカメラにはズームレンズの他に単焦点レンズというレンズがあります。名前を見れば何となく想像できるように、単焦点レンズはズームできません。大きく撮りたかったら近づき、広く撮りたかったら離れるしかないです。スマホカメラでもズーム出来るのに、単焦点レンズはできません。

何でこんな不便なものが今の時代に存在するのかというと、単焦点レンズの方がズームレンズより写りが良く、明るいレンズ(F値が小さいレンズ)を作れるからです。

ズームレンズにすると構造は複雑になり、使われるレンズの枚数も増えてしまいます。そのため単焦点レンズの方が明るく、写りがいいレンズが作れるのです。

大三元と呼ばれる各メーカーの最高峰のズームレンズでもF値2.8ですが、単焦点レンズならF値1.4とかがあります。また大三元の評価で「全ての画角の単焦点レンズを1本合わせたようなレンズ」と言うように評価されているのをよく見かけます。すごいことではありますが、逆に言えば写りだけを見たら単焦点レンズと同等かそれ以下だということになります。

では単焦点レンズでいいではないかと思うかもしれませんが、風景写真を撮るにはやはり不便です。じゃあ逆に単焦点レンズなんて必要ないじゃないかと思うかもしれませんが、ポートレートやテーブルフォトなど距離をある程度調節しやすい場面では単焦点レンズが好まれて使われています。

もちろん風景写真でも全く使われないというわけではないです。単焦点レンズのみですごい風景写真を撮る方もいるだろうし、ここぞという場面は単焦点レンズで撮るという方も多いです。

また単焦点レンズはズームレンズに比べて、小さく軽いためズームを犠牲にしても荷物を減らしたいというような時も便利です。

AF-S NIKKOR 50mm f/1.8GとAF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VRを比べてみました

だいぶ前置きが長くなりましたが、ここからが本題です(笑)私は風景写真をメインに楽しんでいます。だから上でも書いたように大三元が気になります。気にはなりますが、私には簡単に手が出せる価格ではありません。

そこでまず今の私にとってそこまでの価格の価値があるのか調べてみようと思います。ポイントは「今の私にとって」というところです。この価格で売れているし、評価も高いのだから使う人にとってはそれだけの価値があるということはもう証明されていると思います。

知りたいのは今の自分にとって価値があるかどうかです。一番簡単な方法は大三元を持っている友人に少し貸してもらって撮ってみて違いがあるのか確かめる方法です。ところが私は大三元を貸してくれる友人どころか、カメラが趣味の友人がいません(笑)

そこで単焦点レンズと今使っているズームレンズを比べてみようと思います。ネットの情報を見る限り単焦点レンズは写りだけなら大三元と同等かそれ以上と思われます(笑)もうこの辺りから正確さにかけていますが、あえて気にしません(笑)

私が持っている単焦点レンズは50mmだけなので50㎜のみの比較です。結論を言うと私には違いが判りませんでした。帰ってからズームレンズの手振れ補正をoffにしていないことに気付きました(笑)一般的に三脚使用時は手振れ補正をoffにした方がいいと言われています。これでズームレンズの方が写りが悪かったら、手振れ補正がonになっていたせいかもしれないのでやり直しだなと思ったのですが、単焦点レンズとの違いは私には判別できませんでした。

下の写真はニコンの無料現像ソフトでマルチ表示させて比べた時のスクリーンショットです。左がズームレンズで右が単焦点レンズです。段々拡大してみていきます。

ウインドウに合わせて表示

25%表示

100%表示

200%表示

400%表示

三脚使用して、ミラーアップで撮影してみました。レンズプロテクターを付けた状態と外した状態、絞りも4.5、8、16と3パターン、違う場所でも撮影しました。どの状態でも違いは判りませんでした。

レンズ沼を脱出!?

今回の結果を見て、今の私のレベル、環境では大三元はまだ必要ないかなと感じました。今買っても猫に小判になってしまいます(笑)

違いが判らないのはもしかしたらモニターのせいもあるかもしれません。私は32型のテレビにパソコンをつないで使用しています。大きさはありますが、安いテレビだし、新しくもないです。8kのテレビとかにつないだら、もしかしたら違いが判るのかなとも思いました。もし将来8kのモニターのつなげてみて「うわ、全然違うじゃん」となったらまた考えたいと思います(笑)

とりあえずこれで大三元のレンズ沼から一旦は抜け出しました(笑)ところがレンズはまだ他にもたくさんあります。魚眼レンズという変わったレンズもありますし、昆虫を撮るために望遠のマクロレンズも欲しいなとか思ってしまいます・・・・・レンズ沼怖いです(笑)

単焦点レンズは必要?

上の結果を見ると単焦点レンズも私には必要なかったのではないかと思うかもしれませんが、単焦点レンズを買ったことは良かったと思っています。

他の記事でも書きましたが、私は山や海、渓谷で綺麗な景色を広角でパンフォーカスで撮るのが好きです。私の場合はこういった場面で単焦点レンズを使うことはあまりないです。

割と近場の公園や庭園などを気軽に三脚なしで周る時は単焦点レンズをメインに使っています。

  • 大きなボケを作れる
  • 早いシャッタースピードが使える
  • 軽くて、コンパクト

以上のような理由で、近場の気軽な撮影の時は単焦点レンズを好んで使っています。

ボケを大きく作れるから、何気ない風景でも撮っていてとても楽しいです。何もうまくなっていないのですが、少しカメラうまくなった感が味わえます(笑)

絞り開放の1.8だと結構早いシャッタースピードが使えます。手持ちだとやはり手振れが怖いので、早いシャッタースピードが使えるのはとても助かります。一般的にシャッタースピードは1/焦点距離以上遅くなると手振れすると言われています。例えば焦点距離50mmで撮影していたら1/50秒より遅くなると手振れの危険があるということです。先日多少暗い木陰の中でも絞り1.8だと、ISO200でシャッタースピード1/320で撮ることが出来ました。(もちろん天候などで変わると思います。)キットレンズのF値3.5-4.5に比べるとだいぶ早いシャッタースピードが使えるなという印象があります。

写りの綺麗さは判別できなくても、やはりF値1.8の効果は大きいです。そう考えるとズームレンズでF値2.8固定で使える大三元は便利だろうなとも思います。

でも軽さと価格を考えると、やはり私にはまだ大三元は必要ないかなと感じます。私の使っているAF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VRはフルサイズ用の標準ズームにしては軽くてコンパクトです。しかしAF-S NIKKOR 50mm f/1.8Gはそれよりだいぶ軽くてコンパクトです。価格も大三元と比べたらだいぶ安いです。カメラのキタムラの中古で20000円以下で購入しました。

ポートレートや室内で子供を撮る時などにもいいレンズだと思います。室内の中でも水族館はとても暗いので、F値が小さいのは役に立つと思います。単焦点レンズを買ってから水族館に行ってないので、近いうちに行ってみようと思っています。

レンズが増えたら必ずいい写真が撮れるわけではないですが、写真の幅が広がったり、よりカメラを楽しめることもあります。自分の撮りたい写真を考えて自分に必要なレンズを見極めて、うまくレンズ沼と付き合っていくのがいいと思います(笑)