アーモンドアイは凱旋門賞回避

  • 2019年4月22日
  • 2019年4月22日
  • 競馬
  • 193View
  • 0件

アーモンドアイは凱旋門賞の一次登録を見送り

今年の凱旋門賞は多くの競馬ファンの方が楽しみにしていたと思います。アーモンドアイは2400mの世界レコードを持っていますし、今年のドバイターフでも危なげなく勝利し、世界の馬と走っても十分強いことを証明したと思います。 日本の競馬ファンだけでなく、海外の競馬ファンも注目していたと思います。

さらに海外にはG1レース7勝の 現役最強のエネイブルという牝馬がいます。アーモンドアイより一つ年上で凱旋門賞を2連覇しています。今年は3連覇を狙って凱旋門賞に出走すると言われています。

8戦7勝、2着1回、G1レース5勝、2400mの世界レコードを持っているアーモンドアイと11戦10勝、3着1回、G1レース7勝のエネイブル(共に2019/4時点の成績)の対決が見れるかもしれないと期待され、史上最高の凱旋門賞になるのではなどと言われていました。

しかしアーモンドアイとエネイブルの対戦はどうやら見られそうにないです。アーモンドアイは凱旋門賞の一次登録を見送るようです。

凱旋門賞を回避理由

凱旋門賞を回避はやはり体調面を考慮しての判断のようです。ドバイターフに出走したということは今年は海外をメインに最終目標はやはり凱旋門賞だったように思います。ところがここにきて凱旋門賞を回避ということはドバイターフのレース後の疲労が思ったより良くなかったということなのだと思います。

アーモンドアイはもともと体質は強い方ではないようで、日本のレース後でもかなり疲労が出てしまうようです。去年の秋も秋華賞とジャパンカップの2戦しかしていません。強い馬でも秋に3~4戦するのが通常です。凱旋門賞となると、慣れない環境、長距離輸送、距離も、馬場も、対戦相手もあらゆる面でタフな状況になってしまいます。

人間のアスリートもそうですが、サラブレッドも無理をさせれば簡単に怪我をしてしまいます。凱旋門賞に挑戦するのを見てみたかったですが、賢明な選択なんだと思います。

今後は

今後の日程は白紙という情報ですが、凱旋門賞を回避し他の欧州のレースや米国のレースに向かうとは考えづらいので、おそらく国内がメインになるのではないかと思われます。安田記念になるのではないかという意見も多いです。

安田記念にはダノンプレミアムが出走予定です。ダノンプレミアムは一昨年無敗で朝日FSを勝ち、去年皐月賞トライアルの弥生賞も勝ち、とても期待されましたが、皐月賞を前に怪我をしてしまい回避、日本ダービーは6着に敗れ、その後調整がうまくいかず秋は1戦も出れませんでした。今年は金鯱賞、マイラーズCと勝って調子を戻しています。もしアーモンドアイが安田記念に出てくるとなるとダノンプレミアムとの対戦で盛り上がりそうです。

凱旋門賞に出れないのなら

馬主の方や関係者の方々はお金のこともあるし、そもそも単純に個人の趣味でやっているわけではないので、簡単に自分の気持ちだけで出走するレースを決められないと思います。さらにアーモンドアイは共同馬主となっているようなので余計に簡単には決められないと思います。

そう考えると国内のレースを選択したことはベストの選択なのだと思います。しかしもし私が自分の気持ちだけで判断するなら、凱旋門賞に出れないくらい体質に不安があるなら引退を選ぶと思います。

競走馬は体質に関わらず、いつ怪我をしてもおかしくない生き物です。怪我がひどい場合は引退だけでなく、安楽死を選択することもあります。欧州のレースより国内のレースの方が負担が少ないのは事実だと思いますが、怪我のリスクが0になるわけではないです。

金銭面を抜きに考えたら、アーモンドアイにとって国内のレースに怪我のリスクを負うほど価値はないように思います。去年牝馬3冠を取り、ジャパンカップでは世界レコードで勝利、今年はドバイターフを危なげなく勝利して、国内現役では最強だともう十分証明していると思います。

もちろん国内のレースに絞れば日本の競走馬のG1レース(地方のG1レースを除く)最多勝利数も見えてきます。地方のG1レースを除いたG1レース最多勝利数はウオッカ、シンボリルドルフ、ディープインパクト、キタサンブラック、ジェンティルドンナ、テイエムオペラオーの7勝です。

現在アーモンドアイは5勝なので、今年春にあと1戦、秋に2戦してすべて勝てば8勝で単独トップになります。たくさんのレースに出走できないアーモンドアイはステップレースを使わず、今年はあと3戦すべてG1レースを選択するのではないかと思います。G1レースにステップレースを使わず、3戦3勝は並大抵のことではないですが、アーモンドアイなら十分可能性はあると思います。

体質が強くないので来年も走るのかは微妙ですが、来年も走るのならG1レース最多勝利数の可能性がさらに高くなると思います。しかし私はG1レース最多勝利数はそこまで重要ではないように思います。

もちろんG1レース12勝とか圧倒的な数字を出せるなら、歴代最強馬にふさわしく価値が高いと思いますが、体質が弱いアーモンドアイはそこまでは勝てないように思います。仮に8勝したから歴代最強馬なのかというとそうではないように思います。

上でも書いたように競走馬は常に怪我のリスクを背負っています。だから強ければ強いほど慎重になり、レース間隔が広くなったり、まだ勝てそうでも早めの引退を選択することも多いです。

ディープインパクトも4歳の秋にジャパンカップ、有馬記念と2馬身以上差をつけて圧勝して引退しています。5歳も走っていれば少なく見ても1~2勝は出来たのではないかと思います。

また最近では強い馬は海外のレースに挑戦することも多くなっています。海外のレースに出るとG1レースに出走する回数は減ってしまうため、自然とG1レースの勝利数は減ると思います。

オルフェーヴルは3歳でG1レースに4勝していますが、その後4歳で1勝、5歳で1勝で合計6勝に留まっています。理由は4歳、5歳と凱旋門賞に挑戦しているためだと思います。2年連続で2着というとても惜しい結果でした。凱旋門賞に挑戦せず、国内に絞っていたらこちらも少なく見てもあと1~2勝は出来たように思います。なのでG1レース6勝でも7勝の馬より弱いかというとそうではないように思います。

そう考えると無理してG1レース8勝を撮りに行く必要はないように思います。アーモンドアイにとって価値のあるレースは凱旋門賞、キングジョージ&クイーンエリザベス、ブリーダーズカップなど世界的な歴史あるレースか、現役最強と言われるエネイブルが出てくるレースしかないように思います。

エネイブルがジャパンカップに出てきてくれればいいのですが、なかなか可能性が低そうです(笑)G1レースを一つ減らして、その分海外の強い馬が出たくなるくらいジャパンカップの賞金を増やせないのでしょうか?(笑)

サートゥルナーリア陣営は凱旋門賞に興味?

サートゥルナーリア陣営は凱旋門賞を視野に入れているようだという情報がありました。日本ダービーの結果次第では凱旋門賞挑戦もあり得るようです。ますます日本ダービーが楽しみです。

日本ダービーを勝利のあと凱旋門賞を勝ったらそれでけでもすごいことですが、日本に帰国後有馬記念でアーモンドアイと対戦、さらにそこにグランアレグリアが今年無敗で参戦になったら、日本競馬史上最高の名勝負になるのではないでしょうか?

アーモンドアイが凱旋門賞を回避しても今年はまだまだ楽しみなレースが続きます。