アーモンドアイがドバイターフで勝利

  • 2019年4月2日
  • 2019年4月20日
  • 競馬
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競馬は不安な要素は常にある

競馬に限らず、スポーツはどんな強い選手でも負ける時はあります。けれどやはりスポーツによって、大番狂わせが起きやすいスポーツと起きにくいスポーツがあると思います。世界レベルの陸上の100mなどは大番狂わせが起きにくいスポーツだと思います。大体前評判が高い選手数人が金メダルを取ります。数年前の世界陸上でボルト選手がフライング失格した時は番狂わせだと思いますが、それでも勝ったのはジャマイカの選手です。アジアの選手が勝ったわけではないです。

競馬はギャンブルでもあるので当たり前かもしれませんが、大番狂わせが起きやすいスポーツです。いくら強い馬でも簡単に負けてしまうのが競馬です。それに加えて今回はアーモンドアイにとって初の海外レースです。不安な要素はあると思います。素人の私が思いつくものでも下のような要素があります。

  1. 初の海外で日本とは環境が違う。
  2. 海外への長距離輸送。
  3. 海外の芝
  4. 初めてのコースで海外のレース展開
  5. ジャパンカップから約4か月ぶりのレース

これは競馬では基本的な知識で、もっと玄人の見解は「アーモンドアイならそれらは問題ない」というものかもしれないし、調教師や実際に乗った騎手の方は「全く問題ない」という意見かもしれないです。

1と2については馬はとてもデリケートな動物なので、ちょっとの事でも体調を崩したり、走る気がなくなったりしてしまうものです。それが海外まで行くとなると、人間でも体調管理が大変です。単純に速いだけでなく、メンタル的な強さも要求されます。

3についても海外レースの大きな壁です。馬は走る地面によって得意、不得意があります。芝の所を走るのは得意だが、砂の所は苦手、またはその逆ということがあります。さらに同じ芝でも雨の日のぐちゃぐちゃな状態は苦手、またはその逆ということもあります。海外と日本ではそもそも芝の質が違うため、日本で速くて、調子が万全であっても海外の芝が苦手だったら勝てないのです。

4について。陸上のトラックは私の知っている限り、同じ大きさ、形をしていますが、競馬のコースは全然違う形をしているし、アップダウンも違うし、そもそも左回りだったり、右回りだったりします。さらにレース展開が日本とは違う場合が多いです。芝の質も関係しているのですが、どちらかと言えば日本の方が縦長になる傾向が強いです。こういったところからペース配分や仕掛けどころが日本とは違うので、日本の騎手にとっては感覚が違ってくると思います。しかし最近では日本の騎手も海外のレースを経験しているし、外人騎手に乗ってもらうことも多いので、これについてはそれほど心配ないのかもしれないです。今回アーモンドアイに騎乗したのはルメール騎手なので全く問題なかったのかもしれないです。

5について。人間でもそうですが、馬でも休み明けだったり、久しぶりのレースだと本調子でないことが多いです。競馬では一般的に休み明け2戦目、3戦目くらいがベストの状態です。もちろんこの辺りは馬にもよるし、調教師のトレーニングの仕方で変わってくるとは思います。

結果を見れば危なげなく勝利

ドバイターフは日本からもネットで馬券を買う事が出来たました。アーモンドアイは単勝1.2倍で圧倒的な支持でした。とは言うものの上でも書いたように大番狂わせが起きやすいのが競馬だし、素人目線ですが不安な要素もあることはあるので、勝ちがほぼ決まっているレースではないのかと思っていました。

しかし実際レース映像を見てみると、危なげなく勝利でした(笑)好スタートから中断、外につけて、直線手前辺りから多くの馬が追い出しているのに対し、アーモンドアイのルメール騎手はもったままで、馬なりで上がっていき残り300mで追い出し先頭に立ち、そのままゴールでした。素人目線からすれば完璧なレース運びだったように思います。

最後はつめよられた?

残り200mくらいでは3馬身くらい突き放すかなと感じたのですが、最後は2着のヴィブロスと1.5馬身でした。先頭に立つと気が抜けてしまうというのは競馬ではよくある話なのですが、もしくはやはりまだベストの状態ではかなったのかなとも思いました。

しかし少し調べてみると2着のヴィブロスは日本馬ですが、2017年の同レースで勝利、2018年の同レースで2着になっています。ヴィブロスはドバイターフをとても得意としているようです。2着に迫ってきたヴィブロスも十分強い相手だったということかもしれません。

なぜドバイシーマクラシックではなく、ドバイターフ?

同じ日の同じ競馬場でドバイシーマクラシックという2410mのレースがあります。今回アーモンドアイが出たドバイターフは1800mです。単純に考えれば2410mより1800mの方が向いているということなのだろうと思います。しかしアーモンドアイは2400mのジャパンカップを世界レコードで勝っています。しかもおそらく今年一番の目標としている凱旋門賞は2400mです。

レース後の疲労を考えての事でしょうか?それともルメール騎手に合わせたのでしょうか?私のような素人でははっきりとした理由はわかりませんが、きっとベストの選択なのでしょう。

次走は?

まだドバイターフを走ったばかりで次走ははっきりとした情報がないですが、欧州で1レース走ってから凱旋門賞に向かうのではないかと予想されています。イギリスのエプソム競馬場で行われるコロネーションCではないか、イギリスのヨーク競馬場のヨークシャーオークスではないかなどという情報もあります。いずれにしても今後がとても楽しみです。

アーモンドアイはレース後に立っているのも辛いくらい疲労が出てしまうこともあるようです。もしかしたら他の馬より運動神経がいいのではなく、他の馬より頑張り屋さんなだけかもしれないです。

大きなレースを勝ってくれるのはとてもうれしいですけど、立っていられないほど走っていると思うとかわいそうでもあります。怪我せず、無事に走ってくれることを願っています。