gimp レイヤーマスクを使ってみる

  • 2018年6月14日
  • 2019年11月28日
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レイヤー

やり方の画像はクリックすると大きな画像で見れます。

ブログのヘッダー画像に使う画像を作りたいと思います。前回もそうだったのですが、少し個性を出すため写真をそのまま使うのではなく、簡単なひと手間を加えたいと思います。

今回も使用するソフトは前回同様gimpを使います。前回の記事はこちらです。

gimpは無料で使える画像編集ソフトです。OSはWindowsでもMacでもLinuxでも使えるのでとても便利です。窓の杜からダウンロードする事が出来ます。

gimpにはレイヤーという機能があります。レイヤーというのは、簡単に言うと複数の画像を重ねて画像を作る機能です。

同じサイズの不透明な画像をきっちり重ねると、当然下の写真は全く見えなくなり意味がなくなってしまいます。なので大きい画像の上に小さな画像を重ねたり、画像の任意の部分を透明にすることによって下の画像が見えるようにして画像を作っていくのです。

画像の上にラップのような透明なビニールを重ねてその上に画像を描いていく考えるとわかりやすいかもしれません。画像を描いた部分は上の画像が見えますが、何も書いていない所は下の画像が見えます。

レイヤーマスク

簡単に言うとレイヤーマスクはレイヤーの透明度を部分的に決める機能です。なぜいつも「簡単に言うと・・・」と説明するのかと言うと私も詳しくわかっていないからです(笑)

レイヤーひとつにつき、一つのレイヤーマスクを設定できます。レイヤーマスクにはいろいろな使い方がありますが、今回は一番基本的な使い方をします。初期状態が真っ白なレイヤーマスクを使います。

真っ白な状態は不透明を表します。つまりこのままだと何も起きません。上の画像がそのまま見えて下の画像は見えません。なので透明度を設定していきます。どうやって透明度を設定するのかと言うと黒く塗ったところが透明になります。そしてレイヤーマスクの便利な所は設定できるのは不透明と透明の2種類だけではないのです。黒の濃さで透明度が変わるのです。真っ白が不透明、真っ黒が透明でその中間は黒さによって透明度が決まるのです。グレーなら半透明です。

実際にやってみる

レイヤーマスクを追加

言葉で説明すると、私の説明が下手なこともありよくわからないと思います(笑)実際にやってみるのが早いと思います。

好きな写真を2枚用意します。レイヤーマスクがどういうものか理解するためには同じサイズの写真がやりやすく、分かりやすいと思います。私はこの前行った一切経山の魔女の瞳の写真と水元公園の写真を使います。

gimpで2枚の写真を開きます。下にする写真をメニューバーのファイル→開く/インポートから開きます。

次にメニューバーのファイル→レイヤーとして開くをクリックして上にする写真を開きます。

すると2枚の写真が別々のレイヤーに設定されました。赤枠の所に現在のレイヤーの状況が表示されています。(表示が違う場合は緑の丸印の所をクリックするとレイヤーの状況に切り替わります。)2枚の写真が表示されています。2つのレイヤー、2層構造で2枚の写真が重なった状態です。この状態では上の写真だけ見えていて、下の写真は全く見えなくなっています。レイヤーマスクを設定して下の画像を見えるようにします。

レイヤーのウインドウの上の写真を右クリック→レイヤーマスクを追加をクリックします。

完全不透明をチェックして追加をクリックします。写真が表示されているメインの大きいウインドウは何も変化ないと思うのですが、レイヤーのウインドウ方には真っ白の長方形が表示されます。これがレイヤーマスクです。

試しに黒く塗ってみる

真っ白は不透明を設定していますので、何も変化が起きません。試しに適当に黒く塗ってみたいと思います。

白い長方形をクリックしてから、右クリック→「レイヤーマスクを編集」がチェックされていることを確認してから→「レイヤーマスクを表示」をクリックします。

メインのウインドウが真っ白になります。つまりレイヤーマスクが表示されてレイヤーマスクを編集できる状態です。

楕円選択ボタンを押して、真っ白画像の上を適当にドラッグ&ドロップします。楕円形の点線がグルグル回っています。

塗りつぶしボタンをクリックします。左下のツールオプションの塗りつぶす範囲の選択範囲をチェックします。楕円形の中をクリックします。楕円の中が黒くなります。黒い楕円が出来たらメニューバーの「選択」→「選択を解除」をクリックします。

レイヤーのウインドウのレイヤーマスクを右クリック→「レイヤーマスクの表示」をクリックしてチェックを外します。すると楕円部分の上の写真が透明になり、下の画像が見えたと思います。このようにレイヤーマスクの黒く塗った部分が透明になります。

これは説明のために試しにやっただけなので戻ります。ctrl+Zで1工程ずつ戻れます。レイヤーマスクが真っ白になるまで戻ります。

レイヤーマスクにグラデーションをかける

今回はブログのヘッダー画像に使いたいので、少しお洒落に斜めにグラデーションをかけたいと思います。上でやったように真っ白なレイヤーマスクを表示、編集できるようにします。

ブレンドボタンをクリックします。ツールオプション、色の設定は下の画像の通りです。おそらくデフォルトだと思います。

白い画像の上をドラッグ&ドロップします。ドラッグ&ドロップの位置は自分の好みです。気に入らなければctrl+Zで簡単に戻れるので、気軽にどんどん試すといいと思います。

レイヤーのウインドウのレイヤーマスクを右クリック→「レイヤーマスクを表示」をクリックしてチェックを外します。すると黒くグラデーションを変えたところが透明になり下の写真が見えるようになります。

単純に透明、不透明だけでなく、グラデーション部分のグレーの部分は半透明になっています。青空と青い魔女の瞳がグラデーションで交わり、一方は緑と雪、一方は緑と白い雲でお互い緑と白という仕上がりにしてみました。

表示してみてなんか違うなと思ったら、戻っていろいろな設定でいろいろ試してみると面白いと思います。

最後にテキストボタンで言葉を加えて完成です。

メニューバーのファイル→「名前を付けてエクスポート」からjpeg画像としてエクスポートします。

初心者でも大丈夫

gimpは無料ですが、画像編集の王様的存在のPhotoshopにも匹敵すると言われるほどのソフトです。たくさんの機能があり、使いこなすのは大変ですが、簡単にできる範囲でちょこっといじるだけで少し変わった面白い画像を作る事が出来ます。

今回も説明のために少し長くなっていますが、やっていることはとても簡単です。

  1. 写真を2枚読み込む。
  2. 上のレイヤーにレイヤーマスクを設定。
  3. レイヤーマスクにグラデーションをかける。

ざっくり言えばこれだけです。わかる範囲でやるだけでもたくさん面白い画像が作れると思います。

Photoshopに関する書籍の量にはかないませんが、gimpの書籍も出ています。興味のある方は参考にしてみてください。