絞りとは?
スマホで写真を撮る時、どんな手順で撮っていますか?
- 撮りたいものにカメラを向ける
- ズームで撮りたい範囲を調節
- 撮りたいところにピントを合わせる
- シャッターを押す
最近ではいろいろなカメラアプリもあり、もっといろいろな設定をする人もいますが、一般的にはこんなところだと思います。
たくさんのボタン、設定ができる一眼レフでも同じ4つの手順で撮ることもできます。しかしせっかく一眼レフを手にしているのなら、もう少し設定を加えてスマホでは撮れない写真を撮ってみましょう。
今回は絞りについて書きたいと思います。絞りはカメラの基本的な重要な設定です。
人間の目も明るい場所と暗い場所では瞳孔で光の量を調節しています。暗い所では瞳孔を開き、たくさんの光を取り入れています。明るい所では動向を絞って、光が入りすぎないように無意識に調節しています。暗い所から明るい所に出ると、最初まぶしくてよく見えないのは、暗い所で瞳孔が開いたまま明るい所に出てしまって、光が多く入りすぎてしまっているためです。
「絞って」という言葉が出てきたので、もう気づいていると思いますが、カメラにも同じ機能が付いています。その機能が絞りです。しかしカメラには絞り以外にも写真の明るさを左右する設定があります。写真の明るさは絞りだけで決まるわけではないのです。だから人間の目と違って必ず明るい所では絞りを絞って、暗い所では絞りを開けて撮るというわけではないのです。絞りの他にISO感度、シャッタースピードという設定項目があり、この三つの設定によって明るさが決まります。ISOとシャッタースピードについては別ページで紹介したいと思います。
一眼レフカメラならどのメーカーのどのカメラにも、必ず絞りが調節できるようになっていると思います。ファインダを覗いたり、液晶を見るととF8とかF10とか、F~と表示されている項目があると思います。このFの後の数値が絞りの値になります。数字が小さいほど絞りが大きくあいた状態、反対に数字が大きいほど絞りが小さく絞られた状態です。
下の写真の赤い丸で示しているところが絞りの値になります。両方ともF値5.6を示しています。
私のカメラではマニュアルモード、絞り優先モードにしてダイヤルを回すと調節できます。(マニュアルモードは絞り、シャッタースピードの両方を自分で設定して撮影するモード、絞り優先モードは絞りを自分で調節してそれに合ったシャッタースピードをカメラが自動で設定して撮影するモードです。モードについても別ページで紹介したいと思います。)
上でも説明したとおり、絞り以外にも明るさを調節できる設定があります。他の二つ(ISOとシャッタースピード)を調節すれば同じ明るさの場所で絞りを絞っても開いても同じ明るさの写真を撮ることが出来ます。同じ明るさの場所で、同じ明るさの写真をいろいろな絞りで撮影できるのです。
でも明るさが同じなら何のために絞りを変えるの?意味ないじゃんと思うかもしれません。絞りを変えることで、写真には大きな違いが出ます。それがボケです。
絞値を小さくして絞りを開けるほどボケやすく(ボケが大きく)なり、絞値を大きくして絞りを絞るほどボケにくく(ボケが小さく)なります。
実際に絞りを変えて撮ってみる
言葉で説明するとわかりづらいと思うので実際に写真を撮って比べてみます。三脚使用してなかったので、少し位置がずれています(笑)クリックするとそれぞれ拡大します。



3枚とも手前の花にピントを合わせて撮っています。奥の花を比べて見ると、ボケ方が違うのがわかると思います。このように絞りを調節することで、ボケをコントロールする事が出来ます。さらに注目するところは、シャッタースピードとISO感度です。上で説明した通り絞りだけを調節すると明るさが全然変わってきてしまいます。
上の写真ではISO感度は200で固定して、シャッタースピードを調整して明るさを保っています。絞りだけを調節すると以下の写真のように大きく明るさが変わってしまいます。



でもこれだと絞りをいじるたびに他の設定もいじって適性の明るさを探さないといけないのか?と思った人もいると思います。その通りなのですが、必ずしも自分でやる必要はないです。
ユーザが設定した絞りで適性の明るさになるようにカメラが自動でシャッタースピードを調節してくれる絞り優先モードという機能が大体どのメーカーのカメラにもついています。
その撮影モードについてはこちらです。
ISO感度についての記事はこちらです。